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オーストラリアの大学留学徹底ガイド

オーストラリアの教育機関の種類と特徴

政府によって教育のクオリティーが保証されているから、取得した学位や資格は他の学校でも通用する。

大学
 オーストラリアには40の大学があり、3校以外はすべて国公立だ。
 1年目からすぐに専門科目を履修するので、大学学部課程は通常3年間。学士課程を優秀な成績で修了した学生は、1年間の専門研究コース、オナーズ(Honours)に進むことができる。
 学位取得に要する期間は専攻によって異なり、教育学部・法学部・工学部は4年、建築・歯学・獣医学は5年、医学部では6年かかる。学位取得の他に、TAFEや私立の専門学校と同様、実践的な技術や知識が得られるディプロマ(Diploma)や、アドバンス・ディプロマ(Advanced Diploma)のプログラムが設けられている点も魅力だ。
 大学のキャンパス数はオーストラリア全土で180以上。4700もの専攻があるので、深い専門知識を習得できる。1年間のファウンデーションコースで英語力と専門の基礎知識をつければ、トータル4年間で卒業できるので、留学期間を短縮したい人向けといえる。

公立専門学校
 オーストラリアにはTAFEと呼ばれる公立の職業訓練専門学校があり、高校卒業後の進路として、多くのオーストラリア人がここで学んでいる。
 特徴は、職業に直結した実践教育によって、オーストラリア全土で通用する各種資格が取得できること。数カ月のコースから取得可能なサティフィケート(Certificate)にはじまり、ディプロマ(Diploma)やアドバンス・ディプロマ(Advanced Diploma)といった上級コースに進むことができる。
 TAFEは全土で100校以上、地域のあらゆる職業のニーズに答えるために、多種多様なコースが用意されている。
 コース修了後は、すぐに就職することもできるが進学も可能。多くのTAFEがオーストラリアの大学と提携しており、学生は上級コース修了後、大学に編入することができる。ただし、履修単位として認められる単位数は、それぞれの大学が教科の内容などをもとに判断するので、事前のチェックが大切だ。
 入学の難しい大学に比べて、比較的入りやすいTAFEは留学生向け。手に職をつけるだけでなく、大学への編入を考える人にも適した留学先といえる。

TAFEで取得できる資格
 TAFEはオーストラリア国内の公立の高等職業専門教育を担うもので、日本の専門学校や短大とは異なる。TAFEで取得した修了資格は職業に就くために必要であり、就職活動でのアピール要素でもある。Certificateから順に難易度が上がり、Advanced Diplomaが最も高い学位となる。厳密にはCertificateは“証明書”の意味合いが強く、Diploma以上が資格となるので、Diploma以上の資格を目標とすることがおすすめ。

アドバンスド
ディプロマ
Advanced Diploma
2〜3年の課程で取得する修了資格。取得コースに入れるのはYear 12修了から。留学生なら高校卒業資格から。高いレベルの専門知識と技術を有するものとして、産業界での評価も高い。
ディプロマ
Diploma
1〜2年間の課程で取得する修了資格。マーケティング、ファッション、環境学など、TAFEには多様なジャンルのディプロマコースがある。取得コースは、Year 10修了から入学できるもっともレベルの高いコースになる。
サーティフィ
ケート
Certificate
取得コースは16週間程度のコースから、1年間(10カ月)コースまで、科目によってさまざま。修了すると、修了証であるサーティフィケートを授与される。

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オーストラリアの高等教育事情

オーストラリアは、教育システムの違いから日本の高校卒業生がストレートで入学することは難しいが、教育のレベルと質は高い。

大学は2学期制で学士取得までは3年間
 オーストラリアの教育システムはイギリス型で、講義、チュートリアル、実験や調査といった実習が中心。試験やレポートの提出だけでなく、チュートリアルでの発言や実習活動も成績評価の対象となる。
 大学は2学期制。新学期は、2月下旬から3月初旬。1学期の終わりは6月中旬で、8月中旬から2学期がスタートする。
 大学学部は、通常3年間で学士号の取得が可能。一般教養課程はほとんどなく、入学後いきなり専門分野の科目を履修する。ただし、医学、建築学、工学などのコースは学士号取得に4〜6年必要。
 オーストラリアの大学には、学士号コース以外にディプロマ取得コースもある。1〜2年で取得できるディプロマや2〜3年で取得するアドバンスディプロマがある。また、看護師や教員などの資格を得るには、3年間のディプロマコースで学ぶ。

大学間のレベル格差は少ない専門学校TAFEも留学可能
 オーストラリアの大学は、連邦政府と州政府、オーストラリア大学管理理事会により管理されているため、大学は一定の高い水準を保っており、大学間のレベル格差はほとんどない。政府や産業界と連携し、多様な分野の共同研究センターや教育機関が設けられている。
 入学するために必要な英語力は、大学の場合、旧IELTS6・5以上、TOEFL550(213)。日本で高校を卒業している場合は、高校で履修した科目の成績と内容を基準に大学側が入学審査を行う。大学では、1年生から専門科目を履修するため、多くのコースで特定科目を修了済みであることが入学の前提条件となる。
 高等公立専門学校テーフ(TAFE)の場合は、旧IELTS5・5が目安。TOEFLのスコアは500(173)。専攻によって入学条件は異なり、芸術関連コースは、作品提出などが課せられることもある。

統一基準の資格だからオーストラリア全土で通用
 オーストラリアにはAQFというシステムがある。これは、TAFEや私立専門学校だけでなく、大学や高校における学位や資格を全国的に認定する制度だ。つまり、オーストラリア国内で取得した学位や資格は、どこの学校でも認められる。そのため、規定のレベルを修了し、資格や学位を取得した場合は、異なる教育機関に行っても、その上の段階へ進むことができるのだ。また、履修中に進路変更をしたい場合も、このシステムであれば変更したい時に自由に変更ができる。柔軟性の高いフレキシブルなシステムなので、自分に合った教育が受けられる点もメリットといえるだろう。
 また、TAFEなど専門学校の場合、段階を経て資格を取得できる。難易度の低い資格から順番に取得していき、ワンランク上の資格を目指せるシステムだ。下表のように、TAFEで取得できる資格は数種あり、サーティフィケートをスタートに、少しずつレベルアップしていき、アドバンスドディプロマまである。
 こうしたシステムが採用されていることで、一度社会人になってから徐々に資格を取得していくといった進路設計も可能なのだ。

TAFEで人気の学科
 オーストラリア人には仕事にすぐ役立つ科目として、教員やナースなどの専門職ならびにコンピュータやビジネスが人気である。留学生はツーリズムを希望する学生が多い。またコンピュータは英語とコンピュータ操作技術の習得の一石二鳥が狙えるので人気だ。

ツーリズム、ホスピタリティ
Tourismは観光ビジネスのことで、Hospitalityはおもてなしを意味する言葉。旅行業界に就職を希望する人向けの科目だ。オーストラリアはヨーロッパ、アメリカ、アジアと世界中から観光客が集まる観光大国であり、旅行ガイドの仕事もしやすいと言われている。ツーリズム教育も発達していて、ほとんどの大学でも専攻できる。

IT、コンピュータ
IT(Information Technology=情報技術)は今もっとも華やかな産業として注目を集めている。どんな分野で仕事をするにしても、コンピュータスキルは必要だし、できればITの知識も多少持っているほうが有利だ。しかもコンピュータの共通語は英語。英語ができてコンピュータができる人材は、日本では引っ張りだこだ。

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高校卒業後のオーストラリア留学への道のり

日本の高校を卒業してからオーストラリアの高等教育機関へ進学するためには、まず英語力を身に付け、カレッジスキルなどを学ぼう。

大学もTAFEも直接入学することは難しい
 オーストラリアの教育制度では、日本の高校1年生にあたるYear 10で進路を決める。そして、Year 11になると大学進学を希望する学生は、教養科目を勉強し、統一高等学校資格試験を受ける。この試験は各州異なり、その州の大学入学審査の審査要件となっている。
 日本の高卒資格でこれに替えることはできないので、高卒者はオーストラリアのファウンデーションコースなどを修了することで認定される。ファウンデーションコース入学には、IELTS5・5〜6の英語力が必要とされる。

留学生には門戸が広い進学準備コース
 大学進学準備コースは、留学生がオーストラリアの大学で専門課程を学ぶために準備をするためのもの。大学で専攻を希望している専門分野に関連する科目の基礎を学び、ディスカッションやプレゼンテーションの仕方、リサーチスキルなどのカレッジスキルについても学ぶ。

ファウンデーションコース
 このコースには、1.大学が独自に設けているコース、2.大学がTAFEその他の教育機関と共同で実施するコースの2つがある。認定は大学や専門分野によって異なっている。
 コースの学生は、学部課程に仮登録され、十分な成績でコースを終えれば、学部の本課程に進むことができる。成績は、10段階評価で、授業での発言、課題提出、研究レポート、試験の成績などにより判断される。成績が基準に達しない場合は、さらにもう半年コースを繰り返す。

ディプロマコース
 ファウンデーションコース同様、留学生のための進学準備コース。修了後は、大学2年に編入できる。

ブリッジングコース
 TAFEの中には、進路が決まっていない学生を受け入れるブリッジングコースがある。大学の学科仮登録はせず、英語や教養科目、カレッジスキルなどを幅広く学んでいくこのコースは、日本の大学1年生を修了した人に適している。

語学学校の準備コース
 私立の語学学校にも、ファウンデーションコースを開講している学校が多数ある。日本人留学生の大半は、入学条件がない一般英語のコースから始め、多くは半年でランクアップする。ほとんどのファウンデーションコースは通常1年。2学期制で2月と7月が入学時期となる。
 語学学校には、大学進学の資格があっても、英語力が足りないという人のために、大学進学準備英語コースも開かれており、このコースでは英語とカレッジスキルを勉強する。



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大学留学用語

●オナーズ
【Honours】
学士号取得後、1年間の研究コースを修了して取得するオーストラリア独特の学部の学位。大学院修士課程に無審査で進学できることが多い。

●チュートリアル
【Tutorial】
指導教授と学生が1対1、もしくは1対2で行われる授業。独自のテーマを個人個人の時間割で学んでいく個別指導型の授業のことをいう。毎回教授から出された課題をレポートしたものを持参し、それについて検討する方式をとる。

●TAFE
【Technical And Further Education】
各分野の職業専門教育を行う教育機関。州政府が入学受け付けなどの窓口となって運営し、連邦政府がバックアップしている。

●IELTS
【International English Language Testing System】
イギリスのUCLES(University of Cambridge Local Examination Syndicate)が実施している英語能力テスト。イギリスやニュージーランドで高等教育機関への留学希望者の英語力判定基準にされている。日本でのIELTS試験については、ブリティッシュ・カウンシルの各地事務所が運営している。

●AQF
【Australian Qualifications Framework】
オーストラリア資格検定の国家制度。職能的資格と学術的資格をひとつの制度の中で扱うことで、職業上の生涯設計と学業継続の間にできる限り柔軟性を持たせようと配慮している。

●進学準備コース
【Foundation Studies】
イギリス型教育制度以外の国からの留学生を受け入れるためのコースで、イギリスで始まった制度。このコースのお陰で、日本人がアメリカ以外の英語圏へ留学するチャンスが拡大した。

●大学進学準備英語
【English for Academic Purposes】
大学で学問研究に必要な英語教育を指す。英語学校に限らず、高校の選択科目にもある。

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